焼肉の部位【正肉編】

精肉部(食肉小売品質基準)9つの部位

 

カタ

関西名:ウデ
やや固め。
脂肪が少ない赤身。
ウデの下にマエスネがあり、ウデは主に7つの部位に分けられる。

ウデ
トウガラシ(トンビ) コサンカク ウワミスジ ミスジ
クリ カタサンカク ニノウデ

カタロース

関西名:クラシタ
柔らかい。
風味あり。
サシの入りが良い。
牛の等級を決める重要な部位。
特選ロースなどに使用。
リブロースよりも赤みが多い。

関西の老舗店や大型店では使用率が高い部位。
焼肉店向けにねじ(ネック)を切ったもの、ねじ切りの物が多く流通しているそうです。

リブロース

リブは英語のrib(肋骨、あばら)の意味。
ロースの内でも真ん中の最も厚い部分。
あばら部の肉で赤身とサシのバランスがよくキメ細やか。 

霜降りになりやすくその断面は見るからに美しく見栄えが良い。
鹿の子模様と言われている。柔らかい。
脂の濃厚な旨みがある。
加熱し過ぎると固くなったり、風味を損ねる。

サーロイン

関西名:ヘレシタ
いわゆる牛肉の最上級部位。ステーキの王道肉。

サーロインは英語のsirloinからの外来語ですが、これの起源については、現在の有力説は、フランス語の『シュールロンジュ』(surlonge)に由来するというものです。
シュールは『上』で、ロンジュは『背肉(腰肉)』の意味。 ロンジュよりさらに上側をシュールロンジュと呼んでいたという。
このシュールロンジュが英国に入って『サーロイン』に変化したというもの。(シュール→サー ロンジュ→ロイン)

なお、英国王(ヘンリー8世、ジェームズ1世など諸説)がこの部位のステーキにいたく感激し、「この肉は?」
料理人「腰肉(ロイン)でございます。」
「おお、汝サーロイン」と称号を与えた…と言う俗説も広く伝えられており、
これも、「sur」が英語になる際「sir」になった過程での背景としては、まんざら間違いではないと考えられています。

ヒレ(フィレ)

関西名:ヘレ
別 名:テンダーロイン

「背肉(腰肉)」の上を意味するのがサーロインでした。
そう考えるとわかりやすいと思いますが、
テンダーロインは「背肉(腰肉)」の下を意味しています。

もっとも柔らかな部位。
中央の肉厚が最高。

5分割に分けられた中のひとつが我らが憧れの的、牛肉の最高峰部位「シャトーブリアン」になります。

シャトーブリアンのページ

バラ

カタバラ

関西名:ウデバラ/マエバラ

トモバラ

牛の後ろ足に近い部位。
カルビとして一般的に良く使われている。
トモバラを上下に二分したときの上が中バラ下が外バラになる。

トモバラ
ナカバラ ソトバラ
カイノミ タテバラ ナカオチ
カルビ
フランク ササニク ゲタ
カルビ
カッパ

ウチモモ

関西名:ウチヒラ
別 名:ウタモモ/コモモカブリ

シンタマ

関西名:マル/マルシン
別 名:ナックル
4つの部位に分かれる。

シンタマ
カメノコウ カブリ トモサンカク シンシン
関西名:マルカメ 関西名:カブリ 関西名:ヒウチ 関西名:マルシン

ソトモモ

関西名:ソトヒラ
脂肪が少なく締まった肉質。

ソトモモ
ナカニク ハバキ シキンボウ センボンスジ

ランプ

関西名:ラム/ラムシン/ランボソウ

お尻の筋肉の部分。
貴重なイチボはちょうどお尻のエクボのところにありサシも適度に入りステーキ向きですが、焼肉屋でも最近では多く出されるようになっています。

 

食肉小売品質基準(しょくにくこうりひんしつきじゅん)とは、消費者が食肉小売店で牛肉豚肉を購入するにあたって、適正な商品選択が出来るようにするために農林水産省が食肉小売業界に対する指導行政の一環として定めた畜産局長の通達。牛肉については、かた、かたロース、リブロース、サーロイン、ヒレ、ばら、もも、そともも、らんぷの9部位が定められています。
出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

精肉部(その他)

ハネシタ

関西名:ザブトン
別 名:チャックフラップ

羽のように見える牛の肩甲骨の下の部位で肩ロースの一部。

肩ロースの中でも霜降り(サシ)が入っている部位のため店によっては上ロースではなく、特上カルビとして出されることもある。サシが美しく脂の粒子が細かいので上品な味わい。

口の中でとろける。
上品で濃厚なウニとの相性抜群⇒肉巻き軍艦に最適の部位。

リブロースシン

肩ロースの中にもあるが厳密に言うとリブロースの中の芯を指す。
霜降りが多い。
旨みとやわらかさあり。
誰が食べても「うまい!」と言わしめるほど満足度も高い。
高級部位。
高級店か一頭買いのお店にしかない。

エンピツ

希少部位。
リブロース芯の近くに少量だけある希少部位。
赤身、霜降り(サシ)のバランスが良く、やわらかい。
脂身のしつこさもなくあっさりした味わい。

ブリスケ

別 名:ブリスケット/コーネ/コウネ

前足の付け根あたりの肩に近い前側のバラの部分です。
質のよいものはサシが入る。
柔らかい肉質からグラデーションのようにだんだん固くなっていく。
旨みがある。
主にスライスして提供。
牛丼店のお肉はこの部位を使うことが多い。
店によってはユッケで出すところもある。

※熊本ではコーネは馬のたてがみを指すので注意。

ネック

牛の首筋の肉。
首は草を食べたり水を飲んだり歩くときもよく動くので肉質は筋肉質で固い。
キメは荒い。
濃厚で旨みもあり手をかければおいしい料理ができる。
コンビーフで使用。

サンカクバラ

肩バラの中に含まれる。
サシが入りやすく上~特上カルビとして使用。
バラの中の一番旨い部分。バラの王様。
第1~6肋骨の部分を三角形に切った形を表わしています。

ナカオチカルビ

ナカバラの下の肉。
脂肪と良質の肉質が折り重なった中落ち部分。

ショボリ

バラ肉の一部。

ゲタ

肋骨の骨と骨の間の肉、中落ちの部分をゲタとも呼びます。

ゲタカルビ

ソトバラ部分の骨と骨にはさまっているところ。
骨の周りについている肉なので柔らかい。
1頭から少量しかとれない。

ミスジ

「幻」と呼ばれるほどの希少な部位でウデ肉の一部。
骨に隠れるように肉があります。1頭で1~2kgぐらいしかない。
濃厚な味。
肩甲骨の下あたりの肉。
素晴らしい霜降り。芸術的。

クリ

関西名:クリ
別 名:ウデサンカク/サンカク

肩肉の一部のミスジとつながる部分。
栗の形に似ている。
やわらかい赤身のお肉。
旨みもしっかり。

ヒウチ

関西名:ヒウチ

牛モモのシンタマの一部。
関西でしかあまり耳にしない。
霜降り多く味わい深くとてもやわらかい部位。

トウガラシ

関西名:トンビ
別 名:チャックテンダー

カタの一部。
肩から腕にかかる肩甲骨あたりの唐辛子に形が似た部位。
先のほうは固いが元のほうはしっかりした味わいで赤身にしてはやわらかい。
厚めにカットすると固さが気になるので要注意。
ユッケに最適。

コサンカク

赤身肉。
雑味、アクも強い。
固い部位なので、薄切りで焼くと良い。
またはミンチにする。

マエスネ

関西名:ウデチマキ
前脚手首のくるぶしからひじまでの部分。

トモスネ

後ろ脚のスネ部分。
筋肉と筋が協力しあって牛の1tの体重を支えているので、硬く筋張っている。
ゼラチン質が多いので煮込み料理向き。
イタリアの牛スネの煮込み料理「オーソブッコ」はトモスネを使う。
焼肉は薄切りにして食べる。

センボンスジ

千本もあるのではないかと見える筋の多い部位。
この筋のコラーゲンは噛めば噛むほど旨味が溢れる。
火を通すとやわらかくなる。
土手焼きに良い。
1本300g~400gしかとれないのでなかなか出会えない肉。

ロース

牛の肩から腰にかけての肉の総称。

ともロース(ロース)、カブリ、ゲタ、リブ、サーロインに分かれます。

ラムシン

ロースの一番ももよりの部分。

ネクタイ

関西名:バチ

ネクタイに形が似ている。
ランプに付随した薄く平たく長い赤身肉。
味は濃厚。
鉄分の濃い旨味もある。
1本100g~200gしか採れないので、ほとんど出回らない。

リブロースカブリ

リブロースの中でも背の部分。
リブ巻きの上の霜降り肉。
きめ細かくつやつやとしたサシ。
かみごたえあり。
脂の甘みは濃厚で肉汁を堪能。

カタロースカブリ

肩かぶりとロース芯の間に入っている赤身の肉。
筋っぽく見えるが逆目にしてカットすれば柔らかく霜降りもきれい。
関西では肩ロースに含まれる。

カルビ

アバラと同様・脂身の多い部位韓国語で「カルビ」はアバラ肉のこと。
但しバラも「カルビ」と呼ぶのでダブります。

ホネツキカルビ

アバラ骨付きのアバラ肉。
焼いてからハサミ切ることで多く知られている。

サンカクバラ

別 名:ショートプレート

特上カルビとして出される高級部位。
牛のあばら骨のまわりの肉。
胸から脇腹にかけての肉で呼吸するたびに動く部位の為、肉質はきめ細かく歯ごたえもある霜降り。
濃厚で芳醇な味わいを楽しめる極上部位。

ナカバラ

カルビとして使用。
さらに小分けして中バラ、タテバラ(ダレバラ)、ゲタ、フケ、プレート、カイノミに分けます。

ソトバラ

カルビとして使用。
ナーベル、タテバラ(ダレバラ)、ゲタ、フケ、フランケン(フランク)に分かれます。

タテバラ

ナカバラの一部。
カルビの王様。
サシの多い濃厚な旨味が特徴の部位。
噛むと肉汁が滴る。
上カルビ級の部位なので焼きが一番。

カイノミ

ヒレに近いナカバラの一部。
ムール貝の形に似ているので「かいのみ」と呼ばれる。
適度にサシが入った赤身。
ハラミのような食感で
非常に柔らかい。
味がしっかりとしている。
あっさりとしており上品な味。

ササニク

ソトバラの構成部分。
上カルビとして使用。

ウチモモカブリ

牛の後脚の部位。
キメは粗く繊維質。
赤身の旨味は十分。
場所によって固いやわらかいがある。
固いところは叩いて焼いて食べたりひき肉にする。

コモモ

ウチモモより脂肪がない握りこぶしくらいの小さな部位。
赤身だけれどやわらかい。
血が滴るような鉄分の多い濃い味わい。
塩、胡椒だけで焼けば、ワイルドな味わいを実感できる。

マルシン

牛モモのシンタマの一部。
肉刺し、ユッケに最適。

イチボ

別 名:クーレット/ランプキャップ

お尻の先の部分の赤身肉。
ランプとセット。

メガネ

ランプ付近の骨盤まわりの肉。
切り出した形がメガネに似ているから「めがね」と呼ぶ。
筋が中に入っているがとても柔らかく加熱しても適度な噛みごたえあり。
骨盤にコバンザメのようにピタリと密着しているので骨から旨味をダイレクトに受け取っている。

ランイチ

ランボソウ・ランナカ→赤身ベラ・イチボに分かれる

ティーボーンステーキ

骨の周りのサーロインとヒレ肉が一枚にくっついているステーキ部位。

カッパ

ソトバラの上部の赤すじ。薄い筋肉。

アカガッパ

アバラの肉のやや骨よりの肉。

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